【築古不動産投資体験談ブログ】福岡での築古戸建ての不動産投資を考える
数年前より築古戸建ての投資が流行しています。
リフォームやDIYを行い、築古を再生するような投資です。(DIYスキルが不要なやり方もあります)
かぼちゃの馬車問題以降融資が受けづらい環境になるとともに、築古戸建ての投資が流行していったように思えます。
属性的に1棟物件の融資が受けづらい方、自己資金の問題で大型物件の購入が難しい方であっても、築40年以上などの築古戸建てであれば、50万円~500万円くらいの価格の物件が多い為、現金や政策金融公庫での融資を受けて物件を購入することができます。
政策金融公庫で融資を受けての購入であれば、比較的年収が低く、自己資金が少ない方でも取り組みやすい不動産投資ではないでしょうか。
お客様で年収280万円、自己資金30万円で融資が通った方もいます。
公庫で融資を受ける際のポイントがありますが、当社でははじめての不動産投資の方に向け企業概要書や、創業計画書、借入申込書の書き方や面談時に気をつけるポイントなどもレクチャーしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
今回はそのような築古戸建ての投資を福岡で行う場合のポイントを、森﨑自身の経験談をもとに考えたいと思います。
①購入する物件について
・築何年以内がいいのか
→特に指定はありません。物件の状態で判断します。私は写真や修繕履歴をもとに判断し物件を見ずに購入したこともありますが、極力現地で物件確認できることが望ましいです。なお修繕履歴がない場合はやはり現地確認をすべきです。
・見るべきポイント
→見るべきポイントは、空室であれば当然室内の状態から設備や外壁、庇、屋根、外構設備などすべて見るべきですが、オーナーチェンジで見れない場合や、忙しくて現地確認できないこともあると思います。その場合は雨漏りとシロアリなどによる躯体の損耗を確認します。売主やできれば入居者にも確認し雨漏りがあったり、シロアリの被害があるものは基本的に対象外です。また水回り設備がある程度整っている(トイレは簡易でもいいので水洗)方が入居付けの観点で先々の費用がかからないのでベターです。
雨漏りやシロアリ被害以外であれば、ある程度の損耗であれば検討の余地はありです。そもそも築古戸建てで安く購入できる物件は、それなりに損耗があったりします。また福岡県内で考えると、土砂災害警戒区域やがけ条例にかかっていたりと何かしらリスクがある物件であることが多いです。ある程度は仕方ないと割り切る必要があります。
・物件のエリアや広さについて
→福岡市~久留米市および北九州市エリアに車での通勤が容易なエリアをお勧めしています。これは第一優先で狙っている入居者ターゲットに合わせるためです。なお土地の広さは駐車場台数は最低でも敷地内に1台で、駐車場以外にもスペースに余裕がある物件が望ましいです。(理由は後述します)室内の専有面積はそこまでこだわりません。だいたい2LDK~4LDKではないでしょうか。
ちなみに私が過去購入したひとつの物件の例は北九州市内に通勤が容易なエリアで、築42年、オーナーチェンジ(利回り18%でしたが購入後2か月で退去)、一部設備故障あり、で価格320万円。諸費用約30万円、自己資金30万円で残りは公庫で融資を受けて購入しました。
この物件は退去後1か月で、原状回復費用5万円のみで、少し家賃を下げて利回りは15%になりましたが次の入居が決まりました。また築古でありがちな賃貸期間中の修繕費用もほぼ発生していません。
少ない費用で高い利回りを維持できたのは良かったと思います。また入居決定後、空室待ちの状態でも問い合わせが2か月に1件はきていたので、今後同様のやり方での再現性は高いと感じていました。最終的に購入時と同じ価格での売却に成功いたしました。
ちなみに私はDIYスキルはほぼありませんので、自分で修繕したりはしておりません。
リフォームやDIYをしても空室が埋まらなければ投資としては意味がありません。そもそも現状築古戸建ての投資は流行によって物件数が少なくなりつつあり、現在ではただ再生するだけでは、空室が埋まらなかったり、先の売却などの出口がとれないような物件も多く、ババ抜きの状態ではないかと思えます。そのような点も考慮して極力購入後の費用は抑えたい所です。
そのような中で差別化して空室を埋めるための戦略は購入時からある程度必要です。
②空室を埋めて維持費を安くするための戦略
・入居者ターゲットについて
→第一優先でターゲットにしたのは、ひとり親方や現場工事従事者の方、またはそのような方がいる家庭です。
私が原状回復5万円のみで退去後1か月で入居が決まり、その後も空室待ちで問い合わせとしてきたのは、そのターゲット属性の方が多かったです
これはなぜかというと、
(1)周辺相場よりとても安い賃料
(2)車以外に資材をおける広さがある戸建てである
(3)現場仕事が多い都市部エリアに近い
ことが関係していたと思います。
特に(1)について、賃貸募集に際して小修繕は賃借人の負担とする代わりに、家賃を下げるとする内容で募集しました。すると自分で工務店勤務者など自分である程度修繕ができる方からの応募がいくつかありました。
結果として清掃といくつかの設備とりかえの費用5万円のみで、次の入居がきまり、その後維持費用もほぼかかりませんでした。
元々築古戸建てなのでそこまで高い賃料でない上さらに賃料が安くなる点で入居に強く、且つ維持費も少なくすむことができます。
ポイントは、雨漏り工事などの大修繕が必要とされないこと(大修繕を賃借人に負わせることは民法上難しいため)、現場仕事がそれなりに多いマーケットであること、周辺家賃相場を把握し比較すると格安であるが安すぎない賃料設定すること(賃貸してもそれなりに利回りがとれること)です。
また先にあげた水回り設備についてですが、以前汲み取り式で同様の戦略をとった際、入居付けが厳しかったのですが、簡易水洗に変えてから同じくらい反響がきたので、そこはポイントであったかなと思います。元からある程度整っていれば取替費用を抑えることができます。
福岡県内含め九州各エリアで格安の築古物件がありますが、再生しても入居がつかなければ意味がありません。
上記であげたポイント以外にも、ペットを複数頭飼育したい方向けであったり、高齢者向けであったり、エリアに応じた物件選別や戦略のポイントがあります。
戦略を複数掛け合わせることでさらに入居付けが強くなったり、維持費用を抑えることができるようになると思います。
またそれ以外にも、どのようにして賃貸募集をするか、写真の撮り方や掲載の仕方、損害保険の掛け方なども重要になってきます。
この辺りは物件購入いただく際に詳しくご説明しております。
候補物件もいくつかご紹介できると思いますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせください。